※本記事はアフィリエイト広告を含みます。料金単価は2024年9月1日時点(北海道のみ2025年11月1日時点)の公式公表データです。最新は公式サイトでご確認ください。
単価を調べ終わった後に、私は手を止めた
TERASELでんきの料金を全エリア・全プラン分の単価で整理した記事で、TERASELでんきの料金構造を整理し終わった。
我が家の試算結果は、月774円・年間9,280円の節約。楽天ポイントと新規契約特典を加えて、初年度で約12,100円のお得──。
数字としては、納得した。動く価値はある。
──だがその先で、もう一度手が止まった。
なぜなら、TERASELでんきには4つのプランがあるからだ。
- 超TERASELプラン
- TERASELプラン
- TERASELマーケットプラン
- TERASELマーケットあんしんプラン
料金単価を整理した時にも触れたが、ファミリー世帯の本命は超TERASELプランで、これは私の使用量(月380kWh)から見ても迷う余地はない。
問題は、「本当にそれでいいのか」を別の角度から確認したくなったことだ。
マーケットプラン(市場連動型)で、もっと安くなる可能性はないのか。あんしんプランの「上限36円」は、私のような新電力でやけどした人間にとって、もう一段の保険にならないか。
「選んでから後悔するのは、たぶん超TERASELで損するパターンより、別のプランで得られたはずの安心を逃すパターンの方だ」──そう思った。
だから私はもう一度、4プランを全部並べた。この記事は、その時に作った「自分のライフスタイルで4プランから1つを選ぶための判断フロー」を、そのまま記録したものだ。
4プランの全体マップ

まず、4プランを横並びで眺める。私もここから始めた。
| プラン名 | 料金タイプ | 主力ターゲット | 燃調上限 |
|---|---|---|---|
| 超TERASELプラン | 段階制従量料金 | 月300kWh以上のファミリー世帯 | なし |
| TERASELプラン | 段階制従量料金 | 月120〜300kWhの少使用量世帯 | なし |
| TERASELマーケットプラン | 市場連動型(30分単位) | 時間帯コントロール可能な上級者 | なし |
| TERASELマーケットあんしんプラン | 市場連動型+上限あり | 市場連動を試したい慎重派 | 36円/kWh |
表を眺めて、私はまず大きな二分法に気づいた。
上の2つ(超TERASEL/TERASEL)は段階制従量料金。電気の使い方に関係なく、使った量に応じて決まった単価で計算される、いわゆる「普通の電気プラン」だ。
下の2つ(マーケット/マーケットあんしん)は市場連動型。30分ごとに価格が動く仕組みで、性質が根本的に違う。普通の電気プランと同じ感覚で契約すると、痛い目を見る可能性がある。
つまり、選択は実質的に「段階制を選ぶか、市場連動を選ぶか」の大枠の分岐からスタートする。そして段階制を選ぶなら超TERASELかTERASELか、市場連動を選ぶなら上限ありか上限なしか──という二段階の判断構造になっている。
この構造が見えた時点で、私は少し安心した。4択ではなく、2択を2回繰り返すという見方ができれば、判断はずっと楽になる。

では、それぞれのプランの中身を見ていく。
超TERASELプラン|本命の段階料金型
4プランで最も契約者が多いと推測される、主力プランから見ていく。
超TERASELプランは「電気をたくさん使う家庭ほどお得になる」と公式で謳われているプランだ。3段階の従量料金で、使用量が増えるほど単価が下がる構造になっている。
単価構造(東京エリア・40A契約の例)
| 項目 | 超TERASEL東京B | 東京電力 従量電灯B(規制料金) |
|---|---|---|
| 基本料金(40A) | 1,247.00円 | 1,247.60円 |
| 1段階(〜120kWh) | 29.80円 | 29.80円 |
| 2段階(121〜300kWh) | 34.26円 | 36.40円 |
| 3段階(300kWh超) | 35.64円 | 40.49円 |
注目すべきは3段階目の単価差だ。300kWhを超えた分について、規制料金との差が約5円ある。これがファミリー世帯にとって最大のメリットになる。
どんな世帯に向くのか
公式の説明では「電気使用量が多い方」「ご家族の世帯人数が多い方」「ペットとお住まいの方」と書かれている。私なりに具体化すると、以下のいずれかに該当する世帯だ。
- 月の電気使用量が300kWh以上(明確な数字での目安)
- 3人以上のファミリー世帯
- 在宅勤務者がいる、または日中に家にいる人がいる
- 戸建て住宅(マンションより使用量が多い傾向)
- 夏・冬のエアコン稼働時間が長い
──我が家は月平均380kWh、4人世帯、戸建て。典型的な本命層に該当する。
注意点:燃料費調整額に上限がない
このプランの最大の構造的リスクが、燃料費調整額に上限がないこと。燃料が高騰した月は、規制料金プランより高くなる可能性がある。これは公式約款にも明記されている事実だ。
2022〜2023年の燃料費高騰期に「新電力やばい」と言われた現象の正体は、ほぼこの構造に集約される。燃料費調整額の上限なしが実際にどう効くのか、過去の高騰局面を構造で検証した記事で詳しく見たので、ここでは概要だけ触れる。
ただし、平時の燃料費調整額は規制料金もTERASELも近い水準で動いており、通年で見れば単価そのものが安い分だけTERASELが下回るケースが多い。
エリアによって単価は異なる。全エリアの単価表は料金完全ガイドへ。
TERASELプラン|少使用量世帯向け
次に、TERASELプラン(通常版)を見る。これは「電気使用量が少ない方向け」と公式で位置づけられているプランだ。
超TERASELとの違い
| 項目 | TERASEL東京B | 超TERASEL東京B |
|---|---|---|
| 基本料金(40A) | 1,201.24円 | 1,247.00円 |
| 1段階(〜120kWh) | 29.00円 | 29.80円 |
| 2段階(121〜300kWh) | 35.34円 | 34.26円 |
| 3段階(300kWh超) | 39.26円 | 35.64円 |
並べてみると、特徴がはっきりする。
- TERASELの方が基本料金が安い(東京40Aで月46円安い)
- TERASELの方が1段階目の単価も安い(0.80円安い)
- 2段階目以降は超TERASELの方が安い──ここが境目になる
- 3段階目は超TERASELの方が大幅に安い(3.62円差)
つまり月の使用量が120kWh前後で頭打ちになる単身者・日中不在の世帯はTERASELプランが有利、月300kWh以上を使う世帯は超TERASELプランが有利。中間の月150〜250kWh帯は微妙で、両方シミュレーションして比較するのが安全だ。

向く世帯像
- 一人暮らし・二人暮らしの少使用量世帯
- 日中はほぼ家にいない(共働き・出社多め)
- マンション住まいで部屋数が少ない
- 家電がミニマム
- 月の電気代がおよそ4,000〜9,000円の世帯
──我が家は明らかにここに該当しない。読み流して終わるべきプラン、というのが私の判断だった。ただし、これは「単身者にとっては有力な選択肢」という意味であって、プラン自体が劣っているわけではない。
注意点は超TERASELと同じく、燃料費調整額に上限がないこと。全エリアの単価表を確認したい方は料金完全ガイドへ。
TERASELマーケットプラン|市場連動型の仕組みとリスク

ここから先は、性質が大きく変わる。市場連動型のプランだ。
正直に書く。私はこのプランを最初、ほとんど検討対象から外していた。新電力で痛い目を見た記憶が、市場連動という言葉に拒否反応を起こさせた。だが「ちゃんと中身を見もせずに切り捨てるのは雑だ」と思い直して、約款まで読み込んだ。
単価の仕組み
マーケットプランの電力量料金は、以下の3つを合計したものになる。
| 構成要素 | 内容 |
|---|---|
| ① 固定従量料金 | エリア・契約で決まる単価 |
| ② 電源料金 | 30分ごとの市場価格(JEPX)に連動 |
| ③ 運営費 | 1.1円/kWh(税込・固定) |
つまり、使った時間帯の市場価格次第で、月の電気代が大きく変わる。深夜や日中の電気が余っている時間帯に使えば安くなり、夕方の需要ピーク時間帯に使えば高くなる。
どれくらいリスクがあるのか
市場価格は通常時、概ね10〜20円/kWhの範囲で動く。だが燃料費高騰や寒波・猛暑などで需給が逼迫すると、1日のうち数時間だけ100円/kWhを超えることもある(過去事例ベース)。
普段通り電気を使っていて、たまたまその時間帯にエアコンを強運転していたら──月の電気代が想定の2〜3倍になる、という現象が起こりうる。「やばい」と言われたケースの一部は、このプランを通常プランと誤認して契約した人たちだった。
向く人・向かない人
このプランが本来想定している契約者は、電気の使い方を時間帯で能動的にコントロールできる人だ。
- 蓄電池や太陽光発電を持っていて、自家消費・売電タイミングを調整できる
- EV(電気自動車)の充電を深夜帯に固定できる
- 洗濯機・食洗機・床暖房などをタイマー運転で深夜帯に寄せられる
- 市場価格をスマホアプリで日常的にチェックする習慣がある
- 夏の夕方・冬の朝晩にエアコンを止めても困らない生活スタイル
──これに該当しない人は、選ぶべきではない。我が家は子どもがいて、夏の夕方にエアコンを切るという選択肢は現実的にない。マーケットプランは私には合わない、というのが結論だった。
ただし「合わないなら検討対象から外す」ではなく、「向かない理由を構造で言語化できる」ことが大事だ。これがないと、「なんとなく怖い」で判断したことになり、後で「もしかして選ぶべきだったか」と引きずる。
TERASELマーケットあんしんプラン|上限36円の意味
マーケットプランの跳ね上がりリスクをカバーするために用意されているのが、マーケットあんしんプランだ。
仕組みはマーケットプランとほぼ同じ。違いは「電源料金単価に36円/kWh(税込)の上限が設定されている」こと。
上限の効き方
正確には「電源料金の加重平均単価が36円を超えた月に、36円を適用する」仕組み。電源料金とは市場連動部分のことで、月単位の平均で見て36円を超えたら、その月は36円が適用される。
つまり、月の途中で1時間だけ市場価格が200円に跳ねても、月全体の平均で見て36円以下に収まっていれば、上限は適用されない。逆に、月のほとんどの時間帯で市場価格が高止まりして加重平均が36円を超えたら、上限が効く。
2022〜2023年の燃料費高騰期には、新電力業界全体で市場価格が高水準で推移した。あの局面でこのプランがあったなら、契約者の被害は今より小さく抑えられていた可能性がある。
向く人
- 市場連動型のメリット(安い時間帯の単価が下がる)は享受したい
- ただし2022年級の燃料費高騰が再び起きた時の跳ね上がりは避けたい
- マーケットプランほどアグレッシブには使い方をコントロールできない
- 「上限が設定されている」という安心感そのものに価値を感じる
注意点:通常時は超TERASELより高くなりがち
マーケットあんしんプランは、平時の単価は超TERASELプランよりやや高めに出ることが多い。これは1.1円/kWhの運営費が乗ることと、市場価格の平均値が固定従量料金より高めの月が多いことによる。
「上限あり」の保険を買うために、平時のコストが少し高くなる──そういう構造のプランだ。運営会社の信頼性を伊藤忠まで遡って検証した記事で見たような大手商社系列の安定供給と、このプランの「上限付き市場連動」を組み合わせれば、新電力に対する不安はかなり構造的にカバーできる。
4プランの判断フロー

4プランの中身を整理した。ここで判断フローを作る。私が自分の家でやったのと同じ手順だ。
(蓄電池・太陽光・EV充電タイマー・家事の時間帯シフトなどを日常的に運用できるか)
YESの場合 → さらにQ2へ
NOの場合 → さらにQ3へ(マーケット系は除外)
跳ね上がりも含めて受け入れる →
跳ね上がりは限定したい →
月300kWh以上(ファミリー・在宅多・戸建て等) →
月120〜250kWh(単身・少使用量) →
月150〜300kWhの中間帯 → 両方シミュレーションして比較
フローを動かす時の判断材料
判断フローを動かす際に、もうひとつ重要な軸がある。燃料費調整額の上限なしリスクを心理的に許容できるかだ。
段階制プラン(超TERASEL/TERASEL)には燃料費調整額の上限がない。これが心理的にどうしても無理な人は、上限のある「マーケットあんしんプラン」を選ぶ方が、長期的に契約を継続できる確率が高い。
逆に「違約金ゼロでいつでも戻せる」という前提があれば、上限なしのリスクは1〜2ヶ月の振れ幅に限定できる。私はこの考え方で、上限なしを受け入れた。
判断軸の整理については、新電力で痛い目を見ない判断基準を5条件で整理した記事に詳しく書いた。フローを動かす前に読んでおくと、自分がどちらの側か明確になる。
私が選んだプランと、その決め手

判断フローを動かした結果、我が家のプランは決まった。
我が家の選択:超TERASEL東京B(40A契約)
月380kWhの使用量、ファミリー世帯、時間帯コントロール不可、違約金ゼロを保険にして上限なしを受容──この組み合わせから導かれた、ほぼ機械的な結論だった。
決め手①:3段階目の単価差が大きい
我が家は月380kWhを使う。300kWhを超える80kWh分について、規制料金との単価差が約5円。これがそのまま月数百円の節約に直結する。マーケットあんしんプランや通常TERASELプランでは、この恩恵が小さくなる。
決め手②:市場連動型の未知のリスクを抱え込まない
マーケット系プランは、平時には超TERASELより安くなる可能性も持っている。だが私には、その「可能性」のために未知のリスクを再び抱え込む選択は重かった。
2022年に新電力で痛い目を見た身として、「上限あり規制料金の安心感を捨てた上で、さらに市場連動の振れ幅まで引き受ける」のは、心理的に行き過ぎだと判断した。一段ずつ進めればいい。
決め手③:違約金ゼロが上限なしリスクをカバーする
燃料費調整額に上限がないことは、確かに構造的なリスクだ。だが解約金ゼロ・違約金ゼロ・契約期間の縛りなしという設計が、このリスクを「最大1〜2ヶ月分の振れ幅」に限定してくれる。
万が一の場合の戻し方は、合わなかった時の解約手順──違約金ゼロの全プロセスに手順を整理した。これがあるから、上限なしを受容できた。
選ばなかったプランへの整理
選ばなかった3プランについて、なぜ選ばなかったかを言語化しておく。これを書き残しておくと、後で「やっぱり別のプランの方がよかったのでは」と引きずらない。
- TERASELプラン(通常版):我が家の使用量帯では超TERASELの方が安くなる。単身者向けの設計のため、選択対象外。
- マーケットプラン:時間帯コントロール不可なので、跳ね上がりリスクを引き受けても見合うメリットがない。
- マーケットあんしんプラン:上限ありの安心は魅力的だが、運営費1.1円/kWhの上乗せがある分、平時のコストが超TERASELより高めに出る。「やってみてダメなら戻す」前提があれば、まず超TERASELを試す方が合理的。
プラン変更は可能?タイミングと注意点
「選んだプランが合わなかったらどうするか」──これも事前に確認した。
結論から書く。プラン変更はマイページから無料で可能だ。手数料は発生せず、契約解除も発生しない(同じ会社内での契約変更扱い)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 変更手続き | マイページからオンライン申請 |
| 手数料 | 無料 |
| 適用タイミング | 次回検針日から適用 |
| 変更可能なプラン | 4プラン間で相互に変更可能 |
| 再エネ版への変更 | 同じく可能 |

使える運用パターン
この柔軟性を活かすと、いくつかの運用が可能になる。
- まず超TERASELで試して、燃料費高騰局面でマーケットあんしんに退避:上限ありプランへの一時的な避難として使う
- 季節で使い分け:夏冬の高使用量シーズンは超TERASEL、春秋の少使用量シーズンはTERASEL、という運用
- 蓄電池導入後にマーケットへ移行:将来的に時間帯コントロールができるようになったらマーケット系に切り替える
ただし、頻繁な変更はマイページ操作と適用タイミングの管理が面倒になる。基本は1プランで腰を据えて、月の使用量が大きく変わるタイミング(家族構成変化・引越し等)で見直すのが現実的だ。
他社への切り替え(解約)も同じく柔軟
プラン変更ではなく、TERASELでんき自体を解約して他社に切り替える場合も、違約金ゼロで可能。手順は合わなかった時の解約手順──違約金ゼロの全プロセスに詳しい。
結論──私の答え
4プラン整理の長い旅が終わった。
最初の問いに戻る。
「TERASELでんきの4プラン、どれを選べばいい?」
私の答えは、判断フローで分岐した結果として出てくる。
- 時間帯コントロール可能・跳ね上がり受容 → マーケットプラン
- 時間帯コントロール可能・上限ほしい → マーケットあんしんプラン
- 時間帯コントロール不可・月300kWh以上 → 超TERASELプラン
- 時間帯コントロール不可・月120〜250kWh → TERASELプラン
我が家は3つ目に該当して、超TERASEL東京Bを選んだ。
──だから私は、ようやくシミュレーションのページを開いて、申込みフォームに進んだ。
プラン選択で迷っている方に、もう一度伝えておきたいことがある。「合わなかったら戻せる」という前提があるなら、プラン選びで完璧を目指す必要はない。判断フローで導かれたプランをまず試して、3〜4ヶ月運用してから見直せばいい。
過去に新電力で痛い目を見た私が、もう一度動けたのは、この「戻せる前提」があったからだ。プランを1つ選ぶことは、永遠の選択ではない。


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