TERASELでんきと楽天でんき徹底比較|楽天カードを持つ私はどちらを選んだか

比較・タイプ別

※本記事はアフィリエイト広告を含みます。

楽天カードを持つ私が、両者を並べて比較することにした理由

料金を試算し、プランを選び、運営会社を調べ、解約方法まで確認して、申込みも終えた。

──ここまで来て、一つだけ引っかかっていることがあった。

私は楽天カードを持っている。楽天市場は月に1〜2回程度使う。ヘビーユーザーというほどではないが、ゼロでもない。そういう私がSNSや比較サイトを見ていると、必ずと言っていいほど目に入る言葉があった。

「楽天経済圏なら、電気も楽天でんきが一番お得」

この一文を、鵜呑みにしていいのか。

TERASELでんきの申込みはもう終えている。だが、もし本当に楽天でんきの方が明確にお得なら、契約を見直す価値はある。違約金はゼロだ。戻すことも、切り替えることも、コストなしでできる。

それにこの2社は、比較する意味が特に大きい組み合わせでもある。どちらも「楽天ポイントが貯まる電力会社」だからだ。楽天ポイント目当てで電力会社を選ぶ人にとって、この2社は直接の競合になる。実際、比較サイトの口コミを読んでいると「楽天でんきからTERASELでんきに乗り換えた」という声が想像以上に多い。

だから最後に、これだけは確認しておきたかった。同じ条件で、TERASELでんきと楽天でんきを並べて計算したら、実際どちらが得なのか。

感覚ではなく、数字で確かめることにした。

両者の基本構造──段階制のTERASEL vs 一律単価の楽天でんき

単価表を並べる前に、両者の料金の「思想」の違いを押さえておきたい。ここが分かっていないと、単価表の読み方を誤る。

項目 TERASELでんき
(超TERASELプラン)
楽天でんき
(プランS)
基本料金 あり(アンペア制/関西・中国・四国は最低料金制) 0円
従量料金 3段階制(使うほど単価の差が広がる設計) 一律単価(使用量に関わらず同じ)
調整の仕組み 燃料費調整額(上限なし) 市場価格調整単価(平均市場価格に30円/kWhの上限あり)
支払い方法 クレジットカード・口座振替 クレジットカードのみ
契約期間・違約金 縛りなし・違約金ゼロ 縛りなし・違約金ゼロ

構造の違いを一言でまとめると、こうなる。

TERASELでんきは「基本料金を取る代わりに、たくさん使う人の単価を大きく下げる」設計。楽天でんきは「基本料金をゼロにする代わりに、単価を一律にする」設計。

この設計思想の違いが意味するのは、使用量とアンペア数によって、有利な側が入れ替わるということだ。基本料金ゼロの恩恵は、契約アンペアが大きくて使用量が少ない人ほど大きい。段階制の恩恵は、使用量が多い人ほど大きい。

つまり「どちらが安いか」は一概には言えない。自分の使用量と契約条件を当てはめて初めて答えが出る。だから次の章で、全エリアの単価を並べて、実際に計算していく。

TERASELでんきの料金体系そのものの詳細は、全エリアの料金単価を整理した記事で確認できる。

【全9エリア】電気代の単価比較表

両社の全エリアの単価を1つの表に並べる。TERASELでんきは超TERASELプラン(ファミリー向け主力)、楽天でんきはプランS(一般家庭向け)で比較する。

エリア TERASEL
基本料金
TERASEL
1段階
(〜120kWh)
TERASEL
2段階
(121〜300kWh)
TERASEL
3段階
(300kWh超)
楽天でんき
一律単価
(基本料金0円)
東京 311.75円/10A 29.80円 34.26円 35.64円 36.85円
北海道 418.00円/10A 35.69円 39.66円
※〜280kWh
42.35円
※280kWh超
43.00円
東北 369.60円/10A 29.51円 35.36円 37.03円 37.40円
中部 321.14円/10A 21.01円 24.88円 26.35円 37.78円
北陸 302.50円/10A 30.66円 33.90円 34.38円 36.10円
関西 522.58円
※最低料金
20.21円 24.41円 23.79円 33.98円
中国 759.68円
※最低料金
32.75円 38.23円 36.60円 38.70円
四国 667.00円
※最低料金
30.66円 36.08円 35.30円 36.20円
九州 316.24円/10A 18.19円 22.96円 24.38円 38.15円

※税込。TERASELは2024年9月1日時点(北海道のみ2025年11月1日時点)、楽天でんきは2026年2月25日改定時点。赤字はそのエリアの楽天でんき一律単価より安いTERASELの3段階目単価。燃料費調整額・市場価格調整額・再エネ賦課金は含まない。最新単価は各公式サイトで要確認。

この表を作り終えて、私は一つの事実に気づいた。

全9エリアで、TERASELの3段階目(300kWh超)の単価が、楽天でんきの一律単価を下回っている。

特に差が大きいのは、中部(26.35円 vs 37.78円、差11.43円)、九州(24.38円 vs 38.15円、差13.77円)、関西(23.79円 vs 33.98円、差10.19円)。この3エリアでは、2段階目の時点で既にTERASELが10円前後安い。

一方、楽天でんきが持つ武器は「基本料金0円」だ。TERASELの基本料金は40A契約で月1,200〜1,700円前後(エリアによる)。この固定費がゼロになる分を、一律単価の高さがどこで食いつぶすか──それが次の章の損益分岐の話になる。

使用量別の損益分岐──どこから逆転するか

東京エリア・40A契約を例に、月の使用量別に両社の電気代(基本料金+従量料金のみ)を計算した。

月使用量 TERASELでんき
(超TERASEL東京B・40A)
楽天でんき
(プランS)
差額
150kWh 5,851円 5,528円 楽天が323円安い
200kWh 7,564円 7,370円 楽天が194円安い
250kWh 9,277円 9,213円 楽天が64円安い
280kWh 10,305円 10,318円 ほぼ互角(TERASELが13円安い)
300kWh 10,990円 11,055円 TERASELが65円安い
380kWh(我が家) 13,841円 14,003円 TERASELが162円安い
500kWh 18,118円 18,425円 TERASELが307円安い

※東京エリア・40A・税込。燃料費調整額・市場価格調整額・再エネ賦課金を除く。単価は本記事の比較表と同時点。

損益分岐は「月280kWh前後」(東京・40Aの場合)

計算結果は明快だった。東京エリア・40A契約なら、月280kWh前後を境に有利な側が入れ替わる。それより少なければ楽天でんき、多ければTERASELでんきが安い。

ただし、この分岐点は契約アンペアで動く。楽天でんきの武器は基本料金ゼロなので、契約アンペアが大きいほど楽天有利のゾーンが広がる。例えば同じ200kWhでも、30A契約ならTERASELの基本料金が935円に下がるため、TERASELが逆転する(30A・200kWhの試算:TERASEL 7,252円 vs 楽天7,370円)。

我が家は40A・月平均380kWh。電気代だけの比較では、TERASELでんきが月162円・年間約1,944円安いという結果になった。大差ではない。だが、方向としてはTERASELに軍配が上がった。──ただし、ここで結論を出すのはまだ早い。楽天でんきには「ポイント」というもう一つの武器がある。

ポイント還元の徹底比較──「200円で1pt」は同じでも中身が違う

両社とも「電気代200円につき楽天ポイント1pt」を謳っている。表面上は同じに見える。だが細部を突き合わせると、4つの違いがあった。

項目 TERASELでんき 楽天でんき
電気代の還元 200円につき1pt 200円につき1pt
ガスセット時 ─(セット割なし) 100円につき1pt(還元2倍)
楽天カード決済の上乗せ 500円につき1pt(公共料金扱い) 100円につき1pt
SPU(楽天市場の還元倍率) 対象外 +0.5倍(月間獲得上限1,000pt)
ポイントで電気代を支払う 不可(貯まるのみ) 可能(期間限定ポイントも使える)
新規契約特典 選べる特典2,000円相当(楽天pt・PayPay・Amazon等から選択) キャンペーンで最大10,000pt規模(時期により変動)

※2026年6月時点の各公式サイト・比較サイト情報に基づく。キャンペーン内容は月次で変動するため申込み時点の公式情報で要確認。

正直に書く──ポイント面は楽天でんきが明確に上

ここは認めるしかない。ポイントの貯まりやすさ・使いやすさは、楽天でんきが明確に優れている。

楽天カード決済の上乗せが100円1pt(TERASELは公共料金扱いで500円1pt)、SPUで楽天市場の買い物が+0.5倍、貯まったポイントで電気代そのものを支払える、ガスとセットにすれば還元2倍──楽天経済圏の「仕組み」との統合度は、本家だけのことはある。

我が家の条件(月14,000円前後の電気代・楽天市場月1〜2回利用)で年間のポイント差を試算すると、こうなった。

  • TERASELでんき:電気代還元 約830pt + 楽天カード決済分 約330pt = 年間約1,160pt
  • 楽天でんき:電気代還元 約840pt + 楽天カード決済分 約1,680pt + SPU分(楽天市場月2万円利用と仮定)約1,200pt = 年間約3,720pt

差は年間約2,560pt。楽天でんきが上回る。

では、電気代の差とポイントの差を合算すると?

我が家の場合──電気代はTERASELが年間約1,944円安い。ポイントは楽天でんきが年間約2,560pt多い。1ポイント=1円と見なせば、トータルでは楽天でんきが年間約600円上回る計算になった。正直、この結果は予想外だった。ただし、この差は「楽天市場を月2万円使う」前提のSPU分に大きく依存している。楽天市場をほぼ使わない人なら、SPU分約1,200ptが消えて、TERASELが逆転する。

つまり──電気代の損益分岐(月280kWh)とは別に、「楽天市場をどれだけ使うか」というもう一つの分岐軸がある。この2軸で判断する必要があることが、計算してみて初めて分かった。

燃料費調整額 vs 市場価格調整単価──「上限」の意外な逆転

ここまでの比較は「平時の単価」の話だ。だが、私のように過去の燃料費高騰で痛い目を見た人間にとっては、異常時にどうなるかの方が重要だったりする。

両社の調整の仕組みは、方式が根本的に違う。

項目 TERASELでんき 楽天でんき
調整方式 燃料費調整額
(原油・LNG・石炭価格に連動)
市場価格調整単価
(JEPX市場価格に連動)
上限 なし 平均市場価格に30円/kWhの上限あり(約款記載)
変動の性質 燃料輸入価格を数ヶ月遅れで反映。変動は緩やか 電力市場の需給を毎月反映。変動はやや機敏

意外だったのはここだ。「上限なし」がリスクだと私が捉えていたTERASELに対し、楽天でんきの市場価格調整には約款上の上限(平均市場価格30円/kWh)が存在する。

ただし、これをもって「楽天でんきの方が安全」と単純に結論づけるのは早い。市場価格連動方式は、燃料費連動方式より平時の変動が機敏で、電力需給が逼迫する冬場・夏場に調整額が上がりやすい傾向がある。2022年の高騰局面では、市場連動要素を持つ電力会社の多くで請求額が大きく膨らんだ。

方式が違う以上、どちらのリスクが大きいかは局面によって変わる。「上限の有無」という一つの物差しだけで判断できない──これがフェアな整理だと思う。

燃料費調整額の上限なしが実際の請求にどう効くのかは、燃料費調整額の上限なしが実際にどう効くのか構造検証した記事で過去の高騰局面を分解している。この論点が気になる人は先にそちらを読んでほしい。

楽天でんきからTERASELでんきに乗り換える場合の手順と注意点

比較サイトの口コミを読んでいて気づいたことがある。この2社の比較を検索する人の中には、すでに楽天でんきを契約していて、乗り換えを検討している人がかなり多い。楽天でんきの過去の料金改定やSPU条件の変更をきっかけに動いた、という声が目についた。

該当する人のために、乗り換えの手順を整理しておく。

楽天でんきのマイページで契約情報を確認する

供給地点特定番号(22桁)と契約名義を控える。検針票が無くてもマイページで確認できる

TERASELでんきの公式サイトから「同じ住所で使う」で申込み

現在契約中の電力会社名は「楽天でんき(楽天モバイル株式会社)」を選択・入力

楽天でんき側への解約連絡は原則不要

TERASELでんき側が切替手続きを代行する。楽天でんき公式も「他社に申し込めば自動的に解約」と案内している

次回検針日を目安に切替完了(1〜2ヶ月後)

切替の間、電気は止まらない。二重請求も発生しない

乗り換え時の注意点3つ

  • 楽天でんきの利用開始特典の条件を満たす前に解約すると、特典が無効になる(公式キャンペーンルールに明記)。契約して間もない人は、特典付与のタイミングを確認してから動く方がいい。
  • 貯まった楽天ポイントは消えない。ポイントは楽天IDに紐づいており、電力契約とは独立している。TERASELに移っても、電気代200円につき1ptの還元は(付与元が変わるだけで)継続する。
  • 切替先によっては楽天エナジーへ廃止日の連絡を求められる場合がある(公式記載)。TERASELの申込み後、案内があればそれに従う。

申込みに必要な情報の詳細や、フォーム入力の流れは申込み手順と必要な情報を実際に確認した記事にまとめてある。

運営会社の安定性──伊藤忠グループ vs 楽天グループ

最後の比較軸は、運営会社だ。私のように新電力で痛い目を見た人間にとって、「事業者が事業を続けてくれるか」は料金と同じくらい重い。

項目 TERASELでんき 楽天でんき
運営会社 株式会社エネクスライフサービス 楽天モバイル株式会社
グループ 伊藤忠エネクス(東証プライム)→伊藤忠商事グループ 楽天グループ
親会社の本業 エネルギー商社(燃料調達が本業) 通信・EC・金融
電力小売開始 2017年 2018年
過去の経緯 2022〜2023年の高騰局面も新規受付を継続 高騰局面で新規受付を一時停止した時期がある

どちらも大企業グループで、独立系新電力のような資金ショートリスクは低い。その上で差を挙げるなら、親会社の本業がエネルギーかどうかだ。伊藤忠エネクスは燃料調達そのものを本業とする商社で、電力事業はグループの中核領域に位置する。楽天グループにとっての電力事業は、経済圏を構成するサービスの一つという位置づけになる。

また、楽天でんきは燃料費高騰局面で新規申込みの受付を一時停止した経緯がある。事業継続はされたが、外部環境の激変時にサービス提供の姿勢が変わりうることは、過去の事実として頭に置いておきたい。

TERASELでんき側の運営体制を親会社まで遡って調べた内容は、運営会社の信頼性を伊藤忠まで遡って検証した記事に詳しくまとめている。

条件別の判断フロー──あなたはどちらが向いているか

ここまでの比較を、判断フローに落とし込む。私が自分の条件で辿ったのと同じ道筋だ。

Q1:楽天ガスとセット契約できるエリアで、ガスもまとめたいか?
(東京ガス・東邦ガス・関電ガスエリア限定)

YES → ポイント還元が2倍(100円1pt)になり、楽天でんき側に大きく傾く →

楽天でんき優勢。ただし電気代単体の差も試算してから決める

NO → Q2へ

─────────
Q2:月の電気使用量は?(東京・40Aの目安)

月280kWh未満(単身〜2人世帯) → 基本料金0円の恩恵が勝る →

楽天でんき優勢。特に契約アンペアが大きい少使用量世帯

月280kWh以上(ファミリー世帯) → Q3へ

─────────
Q3:楽天市場を月2万円以上使う「経済圏ヘビーユーザー」か?

YES → SPU+0.5倍とポイント払いの価値が電気代の差を上回る可能性 →

両者を自分の金額でシミュレーション。僅差の勝負になる

NO(カードは持っているが市場利用は月数回程度)

TERASELでんき優勢。電気代の安さがポイント差を上回る

プラン選びまで含めたTERASELでんき側の判断基準は、4プランから自分に合うものを選ぶための判断フロー記事で整理している。

結論──私が選んだ方と、その理由

最初の問いに戻る。

「楽天経済圏なら、電気も楽天でんきが一番お得」は、私にも当てはまるのか。

計算し終えた私の答えは──当てはまらなかった。ただし、僅差だった。

我が家(東京・40A・月380kWh・楽天市場は月1〜2回)の場合、電気代はTERASELが年間約1,944円安く、ポイントは楽天でんきが年間約2,560pt多い。SPU分を満額で見積もれば楽天でんきがわずかに上回るが、我が家の楽天市場利用額ではSPUの恩恵をフルには受けられない。実態に即して計算し直すと、TERASELでんき側がわずかに残った。

そして、数字がここまで僅差なら、最後は数字以外の要素で決めることになる。私の場合、それは2つだった。

  • 支払い方法の自由度──楽天でんきはクレジットカードのみ。TERASELは口座振替も選べる。カードの更新・停止時に電気が引き落とし不能になるリスクを避けたかった。
  • 調整方式の性質──市場価格連動より、燃料費連動の方が変動が緩やかで、私には読みやすい。過去に請求書で青ざめた人間として、「変動の読みやすさ」は数百円の差より重かった。

──だから私は、TERASELでんきの契約を維持することにした。

ただし、これは我が家の条件での答えだ。月250kWh以下の単身・2人世帯、楽天ガスとセットにできる人、楽天市場を月数万円使うヘビーユーザー──この条件なら、答えは楽天でんき側に傾く。判断フローに自分の条件を当てはめて、自分の答えを出してほしい。

どちらを選ぶにしても、両社とも違約金はゼロだ。合わなければ戻せる。この比較に何時間もかけるより、有力な方をまず試して、検針票2〜3枚分のデータで判断し直す方が、結果的に早いかもしれない──計算し尽くした後で、そんなことも思った。

※TERASELでんきの料金単価は2024年9月1日時点(北海道のみ2025年11月1日時点)、楽天でんきの料金単価は2026年2月25日改定時点の公式公表データです。最新は各公式サイトでご確認ください。

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